ソニーESシリーズCDプレーヤー資料館


このページは、少しずつ進化しています。。

[2011/12/14] InfoseekのHPサービス終了により、こちらのFC2に移転しました。 (旧アドレスは cdp101.hp.infoseek.co.jp でした)
順次アップロードしていきます。

スーパーオーディオCD(SACD)プレーヤーの紹介ページはこちらにあります。(2003年6月発売の機種まで)

中古で購入する際の参考になるよう、少なくともスペックだけは全機種そろえるようにするつもりです。
それと、写真が綺麗でないので、いつか撮り直したいと思っています。マクロ撮影に強いデジタルカメラがあれば綺麗に撮れるのですが、、

このページはリンクフリーです。


[はじめに]

ソニーはフィリップスと共にコンパクトディスク(CD)規格をゼロから立ち上げました。ソニーとフィリップスのCDプレーヤーの歴史はCDの歴史そのものと言っても良いでしょう。ソニーのCDプレーヤーを学ぶことで、CDに関係する技術のほぼ全容がわかります。このページは搭載されたメカ・デバイスの視点から、ソニーESシリーズのCDプレーヤーを探っていきたいと思います。


[コラム]

1. 光学系固定方式メカニズムのスタビライザー

2. SCD-1とSCD-777ESの違い

3. ESシリーズCDP最強の筐体、Gシャーシを採用したCDP-555ESD

4. 光学系固定方式メカニズム

5. ESシリーズCDPのリモコン

6. SCD-1,SCD-777ESのツインピックアップについて

7. 世界最高のヘッドホン STAX


[ソニーESシリーズCDPの系譜]

ここではソニーのESシリーズのCDプレーヤーを発売順に並べてみます。
便宜上、価格帯で分けています。
表の中の"Special Model"とは、Rシリーズ・X5000/X3000シリーズ・CDP-101のように、ESシリーズではないけれどもソニーCDプレーヤーの歴史を語る上で忘れてはならないモデルを指しています。

モデル名をクリックすると詳細のページが表示されます(大部分は作成中です)。
モデル名の前にがついているものは、スペックだけでなく、内部の詳細を写真で紹介しています。

ソニーESシリーズCDPの系譜
発売年

\250,000超
あるいは
Special Model

\250,000

 〜\150,000

\100,000

 〜\90,000

\60,000

解説

1982

CDP-101
(\168,000)

CDP-5000S
(\1,800,000)

 

 

 

ソニー初のCDプレーヤー。CDP-101は日本初のCDプレーヤーでもありました。
CDP-5000Sは業務用モデルCDP-5000を民生用に小変更したものです。CDP-101とCDP-5000Sは同種のピックアップが使われていますが、CDP-5000Sは光学系固定方式でした。今でこそXAシリーズやスーパーオーディオCDプレーヤーSCD-1,SCD-777ESで知られている光学系固定方式ですが、既に「最」初期に光学系固定方式が採用されていたことは驚嘆に値します。

1983

CDP-701ES
(\260,000)

CDP-501ES
(\168,000)

 

 

ここでESシリーズが初めて登場します。トップモデルのCDP-701ESは、まだCDプレーヤーの価格帯というものが歴史的に定まっていないせいか、この後の7クラスの価格帯とは異なる位置にあります。
CDP-501ESはCDP-101とトレイ部分のデザインが共通であることからわかるように、CDP-101とメカを共通にすることで、合理化を図っています。CDP-101よりも横幅があるため、内部にも余裕があり、メカのメンテナンスは楽です。CDP-501ESのサーボ系基板とデジタル信号処理部はCDP-101とほとんど同一です。

1984

DAS-702ES
(\200,000)

[CDP-552ESD
+ DAS-702ES
(\380,000)]

CDP-502ES
(\150,000)

CDP-552ESD
(\180,000)

CDP-302ES
(\118,000)

 

ここでメカが新しくなります。大変有名な「リニアモータートラッキングメカニズム」です。アクセス時間はかなり短く、現行のCDプレーヤーと比較してもひけをとらないほど高速です。
CDP-552ESDはCDP-502ESに同軸デジタル出力を付けたものですが、サブコードデータのないオーディオデータだけをデジタル出力することもできます。CDP-552ESDはDAS-702ESと組み合わせることで、CDトランスポートと単体DACという、セパレート型CDプレーヤーにもなります。CDPに7シリーズが無いので、企画的にはCDP-552ESD+DAS-702ESが7シリーズに相当するものと思われます。

1985

DAS-703ES
(\250,000)

[CDP-553ESD
+ DAS-703ES
(\410,000)]

CDP-553ESD
(\160,000)

CDP-303ES
(\99,800)

 

番号だけみれば下一桁の2から3への進化しかなく、外観の差も微小ですが、内部は大幅に変わっています。同軸デジタルアウトのあり、なしで2モデルあった5シリーズは同軸デジタル付きのCDP-553ESDに統合されました。

1986

[CDP-555ESD
+ DAS-703ES
(\400,000)]

CDP-555ESD
(\150,000)

CDP-333ESD
(\89,800)

CDP-222ES
(\66,800)

CDP-555ESDの筐体は、歴代ESシリーズCDPの一つの頂点といえます。幻のGシャーシを搭載した唯一のモデルです。ここでデザイン上の変更があり、これまでの薄さを強調するデザインから、重厚なデザインに変わりました。

1987

CDP-R1
(\300,000)

DAS-R1
(\300,000)

CDP-557ESD
(\180,000)

CDP-337ESD
(\89,800)

CDP-227ESD
(\59,800)

上位モデルにサイドウッドが付くようになった点が特徴的です。

Rシリーズが登場します。CDP-R1は初のDAC非内蔵のトランスポート専用モデルです。

1988

 

CDP-X7ESD
(\200,000)

CDP-338ESD
(\89,800)

CDP-228ESD
(\59,800)

ここで一時モデル名のルールが崩れます。Xシリーズが登場し、一体型CDPで"7"シリーズが復活します。CDP-X7ESDではソニーのCDPの特徴であった20キーが無くなりました。

1989

CDP-R1a
(\300,000)

DAS-R1a
(\400,000)

CDP-R3
(\300,000)

CDP-X77ES
(\180,000)

CDP-X55ES
(\89,800)

CDP-X33ES
(\59,800)

マルチビットDACから1bitDACへの移行がここから始まります。デジタル出力付きが一般化したためか、デジタル出力付きを表していたモデル名の末尾"D"が無くなります。

R1の後継R1a発売。

1990

 

CDP-X777ES
(\180,000)

CDP-X555ES
(\89,800)

CDP-X333ES
(\59,800)

フロントパネルの下半分に曲面を取り入れたデザインに変わりました。それだけで一つ前のモデルとだいぶ印象が変わりましたが、特にCDP-X555ESはフロントパネルの20キーが無くなりました。フロントパネルの20キーはこの後3シリーズでもCDP-333ESJで無くなりますが、XAシリーズで12キーとして復活しています。

1991

 

CDP-777ESA
(\200,000)

CDP-555ESA
(\90,000)

CDP-333ESA
(\60,000)

非常に完成度の高いモデル。

1992

 

CDP-777ESJ
(\200,000)

CDP-555ESJ
(\90,000)

CDP-333ESJ
(\60,000)

CD10周年。CD技術の集大成。まさに名機。ESAから引き継いだデザインも成熟度を感じさせます。ESJはトレイ方式CD専用機の頂点です。

1993

 

 

 

 

 

 

 

 

翌年の大革新XAシリーズの開発に向けてか、この年は新製品がありませんでした。

1994

CDP-R10
(\1,200,000)

DAS-R10
(\800,000) 

CDP-XA7ES
(\250,000)

CDP-XA5ES
(\98,000)

CDP-XA3ES
(\60,000)

モデル名からもわかるように、ここでメカ・電子系の大革新が行われました。光学系固定方式メカと、カレントパルスDACの搭載です。特にCDP-XA7ESは、5万円アップしただけあって前モデルを下回る個所が無く、ソニーESシリーズCDPで最高の名機と言えるでしょう。結局、XA7ESの後継は現れないまま、生産完了に。サイドウッドが無くなったことが、デザイン上の大きな変化です。

1995

 

 

 

 

この年はESシリーズCDPに新製品はありませんでした。

1996

CDP-X5000
(\120,000)

CDP-X3000
(\60,000)

 

CDP-XA50ES
(\98,000)

CDP-XA30ES
(\66,000)

可変(V.C.)デジタルフィルターが登場しました。デジタルフィルター以外の条件を同一にして比較試聴できるという点、フィルターの種類の多さという点で、CDP-XA50ES,CDP-XA30ESは大変貴重なモデルです。一時期流行したDSP方式のいわゆる「スローロールオフ」デジタルフィルター論議に対する、ソニーらしい回答です。
トップローディング光学系固定方式メカを搭載したX5000,X3000が登場しました。デザインも美しく、特にX5000はトランスポートとして、多くのファンを取り込みました。

1997

 

 

 

 

 

1998

CDP-MS1(\220,000)

 

CDP-XA55ES
(\99,000)

 

CDP-XA55ESが最後のCD専用機なのでしょうか。CDP-MS1はDSP内蔵で、音作りを楽しめます。

1999

 

 

 

 

 

2000

 

CDP-XA7ES
生産完了

 

 

 

2001

CDP-X5000
生産完了
CDP-X3000
生産完了

 

CDP-XA55ES
生産完了

CDP-XA30ES
生産完了

現存する高級モデルは、CDP-MS1,CDP-XA55ES,CDP-XA30ESです。

[2001/06]CDP-XA55ES,CDP-XA30ESが生産完了になりました。

ここに、ESを冠したCDプレーヤーは幕を閉じました。

2001/7以降、CDP-MS1が唯一、光学系固定方式メカニズム採用の現行のCD専用機です。

[2002/06]CDP-MS1が生産完了になりました。現行機種で光学系固定方式メカニズム採用のCD専用機はこれで無くなりました。

(注)価格は発売当初のもので、後にオープン価格になったものもあります。


SACDプレーヤー紹介ページ


「ソニーESシリーズCDプレーヤー資料館」は、このページの作者Caliber215が実機・カタログ・取扱説明書・雑誌の記事などを総合してまとめたオリジナルページです。

inserted by FC2 system